診療報酬算定のポイント~厚生局の指導等及び医療監視への対応策~
今回は、医学管理等にある退院時共同指導料1・2について解説致します。
●退院時共同指導料について
「退院時共同指導料1・2」とは、患者が入院している医療機関と退院後の在宅医療を担う医療機関が共同で指導した場合に算定できる点数です。
| B004 退院時共同指導料1(退院後の在宅療養を担う医療機関が算定) (入院中1回、厚生労働省が定める疾患等(※1)の患者は入院中2回) 1 在宅療養支援診療所 1,500点 2 1以外の場合 900点 特別管理指導加算 200点 患者が別に厚生労働大臣が定める特別な管理(※2)を要する状態等にあるときは、特別管理指導加算として、所定点数に200点を加算します。 B005 退院時共同指導料2 400点(入院医療機関が算定) (入院中1回、厚生労働省が定める疾患等(※1)の患者は入院中2回) 医師共同指導加算 300点 多機関共同指導加算 2,000点 |
例えば、入院中の患者がかかりつけ医の元に戻るときに、安心して在宅療養に移れるように病院から引継ぎを受けるイメージです。
具体的な内容は、入院中の患者について、退院後の在宅療養を担う医療機関の医師または医師の指示を受けた看護師等が、患者が入院している医療機関に赴き、患者の同意を得て、患者及び家族等の退院後に患者の看護を担当する者に対して、退院後の在宅での療養上必要な説明及び指導を入院中の医療機関の医師、看護師等と共同して行った上で、文書により情報提供した場合に、入院中1回(別の厚生労働大臣が定める疾病等の患者については2回)に限り、それぞれの医療機関において算定することができます。ただし、特別の関係にある医療機関等については算定できないことに注意が必要です。
(※1)退院時共同指導料1及び退院時共同指導料2を2回算定できる疾病等の患者並びに頻回訪問加算に規定する状態等にある患者
| 1 末期の悪性腫瘍の患者(在宅がん医療総合診療料を算定している患者を除く。) 2 (1)であって、(2)又は(3)の状態である患者 (1)在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理、在宅強心剤持続投与指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理、在宅肺高血圧症患者指導管理又は在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者 (2)ドレーンチューブ又は留置カテーテルを使用している状態 (3)人工肛門又は人工膀胱を設置している状態 3 在宅での療養を行っている患者であって、高度な指導管理を必要とするもの |
(※2)退院時共同指導料1の「注2」に規定する特別な管理を要する状態等にある患者並びに退院後訪問指導料、在宅患者訪問看護・指導料及び同一建物居住者訪問看護・指導料に規定する状態等にある患者
| 1 在宅麻薬等注射指導管理、在宅腫瘍化学療法注射指導管理又は在宅強心剤持続投与指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者 2 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者 3 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者 4 真皮を越える褥瘡の状態にある者 5 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者 |
●算定の留意点
指導の内容等について、要点を診療録等に記載するとともに、患者またはその家族等に提供した文書の写しを診療録に添付する必要がありますが、診療録に要点の記載不備が見られるケースがあります。
退院時共同指導料は、退院後在宅での療養を担う患者が算定の対象であるため、他の保険医療機関、社会福祉施設、介護老人保健施設、介護老人福祉施設に入院若しくは入所する患者又は死亡退院した患者については対象となりません。
●おわりに
退院時共同指導料をはじめ、国が推進している地域包括ケアシステムの構築に向けて、退院支援、在宅医療、医療機関と介護事業者との連携は重要課題であります。各医療機関において、算定できる項目の一つでもあるため、医療機関内で算定に向けた取組を行い構築することで、様々なメリットを産むことになると考えられます。

