診療報酬算定のポイント~厚生局の指導等及び医療監視への対応策~
今月は、入院基本料等加算にある在宅患者緊急入院診療加算について解説致します。
●在宅患者緊急入院診療加算について
在宅患者緊急入院診療加算は、在宅で療養を行っている患者の病状の急変等により、緊急に入院が必要となった場合に医師の求めに応じて、円滑に入院を受け入れた医療機関を評価した加算です。
| A206 在宅患者緊急入院診療加算(入院初日) 1 強化型(連携型)在宅療養支援診療所・支援病院の場合 または 在宅療養後方支援病院(許可病床数が400床以上のものに限る)の場合 2,500点 2 連携医療機関である場合(1の場合を除く) 2,000点 3 1及び2以外の場合 1,000点 |
別の保険医療機関(診療所に限る)において、「在宅時医学総合管理料」、「施設入居時等医学総合管理料」、「在宅がん医療総合診療料」、「第2章第2部第2節第1款の各区分に掲げる在宅療養指導管理料(在宅自己注射指導管理料を除く)」を入院した日の属する月又はその前月に算定している患者の病状の急変等に伴い、当該保険医療機関の医師の求めに応じて入院させた場合に算定できます。
「1」については、在宅療養後方支援病院(許可病床数が400床以上のものに限る)において、別に厚生労働大臣が定める疾病等(資料1)を有する患者を入院させた場合に算定できます。さらに、強化型在宅療養支援診療所・支援病院と在宅支援連携体制を構築している在宅療養支援診療所の患者を他の強化型在宅療養支援診療所・支援病院へ入院させた場合も算定可能です。
(資料1)在宅患者緊急入院診療加算に規定する厚生労働大臣が定める疾病等
| 多発性硬化症 重症筋無力症 スモン 筋萎縮性側索硬化症 脊髄小脳変性症 ハンチントン病 進行性筋ジストロフィー症 パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ三以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。)) 多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群) プリオン病 亜急性硬化性全脳炎 ライソゾーム病 副腎白質ジストロフィー 脊髄性筋萎縮症 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 後天性免疫不全症候群 頸髄損傷 十五歳未満の者であって人工呼吸器を使用している状態のもの又は十五歳以上のものであって人工呼吸器を使用している状態が十五歳未満から継続しているもの(体重が二十キログラム未満である場合に限る。) |
在宅患者緊急入院診療加算の「2」については、診療所の保険医が患者又はその家族に対して、事前に緊急時の受入保険医療機関の名称等を文書にて提供し、受入保険医療機関に入院した場合(在宅患者緊急入院診療加算の「1」の場合を除く。)に算定できます。また、当該診療所の保険医は、提供した文書の写しを診療録に添付しておかなくてはなりません。
在宅患者緊急入院診療加算の「3」については、「1」「2」以外の医療機関で算定可能です。
在宅患者緊急入院診療加算は、算定漏れとなっているケースも見受けられるため、再度ご確認頂ければと思います。
●おわりに
在宅患者緊急入院診療加算を算定する上で、各医療機関との情報共有が重要だと考えます。紹介元の医療機関がどのような届出をしているか、在宅医療を主に行っている主治医の情報連携も行ない徹底し、算定漏れがないような仕組み作りの構築が必要です。

