介護医療院転換について

中林梓先生に続き、園田直則先生からも原稿が到着いたしました!

園田直則先生には、介護医療院についての連載をお願いしています。実際に介護医療院への移行支援をなさっている園田先生の文章は、示唆に飛んでいて、社内・外から人気のコンテンツ。昨年には当社のセミナーにも登壇いただきました。しかも今回は、転換シミュレーションも入れてくださっています。転換を検討されている方にとっては必読ですので、バックナンバーから少し抜粋します。

介護医療院転換の難しさって?

全く新しい概念であるにも関わらず、多くの 患者も職員も転換前と変わらないという点です。

2019.06 Soleil 15

「難しいからやらない」では、未来はない… かもしれない

人口構造・疾病構造の変化に対応した病床機能報告制度、DPC分析、人口推移そして過去の受療率等積み重ねられたデーターが基礎となり医療・介護の将来像推計が可能となっています。それらを見れば、病院は今後どうすべきかはある程度予測できるはずです。(中略)時代がどのような方向に向かっているのか。行政の方向性に対してももっと敏感になる必要があります。昔のように、「梯子を外されるかもしれないから」「他の動きを見てから」などと言っている間に乗り遅れてしまいます。

2019.06 Soleil 15

待ったなしの病院がある

今後「病院」の在り方は変化していきます。今は「病病連携」が取れている地域でも、頼りにしていた連携先の急性期機能が回復期機能
に転換することもあるでしょうし、療養病棟が「地域包括ケア」と「介護医療院」に分かれたりするでしょう。けれど、変わっていくことのほうが健全なのです。(中略)「介護医療院」を念頭に、特にこのメッセージを送りたいのは、現在の基準が「医療療養Ⅰ」以外の療養病棟を持つ病院です。こちらは、早急に検討の必要があります。

2019.06 Soleil 15

考える時間は過ぎた。最後のチャンスかも。
介護療養型の廃止および慢性期機能の病院のあり方が議論されはじめて長い年月が過ぎました。廃止が決定されたのは2006年ですから、すでに13年が過ぎています。私も長く一般急性期・回復期や慢性期の医療を担う地域の病院に勤務してまいりましたので、転換を心理的に拒む病院の気持ちもよく分かります。しかし、考えていただきたいのです。なぜ、病院として残りたいという気持ちがあったのに、13年もの間、「医療療養Ⅰ」の基準さえも満たせなかったのか。

2019.06 Soleil 15

園田 直則先生 プロフィール

  • 一般社団法人 アジア地域社会研究所 代表理事
  • 株式会社 QCCG 代表取締役社長

一般企業を経て1993年1月、民間病院に入職。企画渉外室長、事務部長(兼経営企画室長)を歴任。病院や住宅型有料老人ホームなどの運営に携わりながら2000年1月、グループ会社の在宅介護サービス会社を設立。2005年4月より代表取締役に就任。2016年3月、同病院グルー
プ退職。5月一般社団法人アジア地域社会研究所設立。執筆活動も多数。

  • 2015年キャリアブレインCB news
  • 「中小病院の選択①~④」
  • 2016年JAHMC2月号寄稿
  • 「地域包括ケアシステム構築の未来を見据えて」等
  • 2018年JAHMC9月号寄稿
  • 「介護医療院への転換について」

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