障碍者雇用について

 人材不足が深刻化する中、60代・70代のベテラン層の活用が進み、年齢に関係なく社会の貴重な戦力として活躍する流れが定着しつつあります。同様に、障害のある方についても、「働く場を確保する」だけではなく、強みを生かし、やりがいを感じながら活躍できる社会づくりが進もうとしています。

 最近では、障害のある方に専門スキルを学ぶ機会を提供し、個々の得意分野に応じて業務をマッチングする支援が広がっています。オンライン講座の活用や、自己理解・コミュニケーションスキル向上を目的とした研修により、自分のペースで学べる仕組みが整備され、就職率の向上につながっています。

 企業側も従来は「どの業務を任せられるか分からない」という不安が大きかったものの、個人の強みを丁寧に確認し、適した業務に配置することで、年収が大幅に上がるケースも出てきました。マッチングの支援者による履歴書の作成支援や面談サポートにより、「就職すること自体」が目的ではなく、「働く意義を感じられるキャリア形成」が重視され始めました。障害のある職員がチームリーダーとして業務管理を担うなど、役割拡大による自己肯定感の向上や処遇改善につながる取り組みも見られます。

 法定雇用率は今後引き上げられますが、重要なのは「数」ではなく「質」です。高齢者も障害のある方も、適切な支援と環境があれば長期的に成長し、組織にとって大きな価値を生み出す存在です。人口減少が加速する中、多様な人材の強みを最大化することこそ、持続可能な経営の基盤になるといえます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です