診療報酬算定のポイント~厚生局の指導等及び医療監視への対応策~
今回は、超重症児(者)、準超重症児(者)入院診療加算について解説致します。
●超重症児(者)、準超重症児(者)入院診療加算について
超重症児(者)、準超重症児(者)入院診療加算の算定対象者は、出生時、乳幼児期又は小児期等の15歳までに障害を受けた児(者)とされていますが、当面の間は年齢に関係なく、以下の場合でも算定可能とされています。
重度の肢体不自由児(者)(脳卒中の後遺症の患者及び認知症の患者を除く。)、脊髄損傷等の重度障害者(脳卒中の後遺症の患者及び認知症の患者を除く。)、重度の意識障害者(脳卒中の後遺症の患者及び認知症の患者については、平成24 年3月31 日時点で30 日以上継続して当該加算を算定している患者に限る。)、筋ジストロフィー患者又は神経難病患者等で、超重症児(者)又は準超重症児(者)の判定基準(※)を満たす患者です。当該加算は、第1節の全ての入院基本料、第3節の一部の特定入院料で算定が可能です。特に、療養病棟等の長期に入院する病棟においては確認が必要です。
※超重症児(者)又は準超重症児(者)の判定基準
| 以下の各項目に規定する状態が6か月以上継続する場合※1に、それぞれのスコアを合算す る。 1.運動機能:座位まで 2.判定スコア (スコア) (1)レスピレーター管理※2 =10 (2)気管内挿管,気管切開 = 8 (3)鼻咽頭エアウェイ = 5 (4)O2吸入又はSpO290%以下の状態が10%以上 = 5 (5)1回/時間以上の頻回の吸引 = 8 6 回/日以上の頻回の吸引 = 3 (6)ネブライザー 6回/日以上または継続使用 = 3 (7)IVH =10 (8)経口摂取(全介助)※3 = 3 経管(経鼻・胃ろう含む)※3 = 5 (9)腸ろう・腸管栄養※3 = 8 持続注入ポンプ使用(腸ろう・腸管栄養時) = 3 (10)手術・服薬にても改善しない過緊張で、 発汗による更衣と姿勢修正を3回/日以上 = 3 (11)継続する透析(腹膜灌流を含む) =10 (12)定期導尿(3回/日以上)※4 = 5 (13)人工肛門 = 5 (14)体位交換 6回/日以上 = 3 〈判 定〉 1 の運動機能が座位までであり、かつ、2の判定スコアの合計が25点以上の場合を超重症児(者)、10点以上25点未満である場合を準超重症児(者)とする。 ※1新生児集中治療室を退室した児であって当該治療室での状態が引き続き継続する児については、当該状態が1か月以上継続する場合とする。ただし、新生児集中治療室を退室した後の症状増悪、又は新たな疾患の発生についてはその後の状態が6か月以上継続する場合とする。 ※2毎日行う機械的気道加圧を要するカフマシン・NIPPV・CPAP などは、レスピレーター管理に含む。 ※3(8)(9)は経口摂取、経管、腸ろう・腸管栄養のいずれかを選択。 ※4人工膀胱を含む |
●超重症児(者)、準超重症児(者)入院診療加算の算定留意点について
超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算(1日につき)
1 超重症児(者)入院診療加算
イ 6歳未満の場合 800点
ロ 6歳以上の場合 400点
2 準超重症児(者)入院診療加算
イ 6歳未満の場合 200点
ロ 6歳以上の場合 100点
・介助によらなければ座位が保てないという状態であること、かつ、「1 超重症児(者)入院診療加算」は、判定スコア25点以上。「2 準超重症児(者)入院診療加算」は、判定スコアが10点以上。これらの状態が6カ月以上継続している状態。なお、判定スコアは毎日チェックが必要です。
・一般病棟に入院している患者(区分番号A106に掲げる障害者施設等入院基本料、区分番号A306に掲げる特殊疾患入院医療管理料及び区分番号A309に掲げる特殊疾患病棟入院料を算定するものを除く。)については、入院した日から起算して90日を限度として算定します。その他の病棟については、算定制限はありません。
・入退院を繰り返す患者であっても、在宅において判定基準スコアの要件をクリアしていれば、入院日より算定可能です。ただし、転院前の医療機関や在宅における状況が確認できる書類等を記録に残しておく必要があります。
●おわりに
超重症児(者)入院診療加算・準超重症児(者)入院診療加算の対象患者は少ないと思われます。しかし、患者の状況を再度確認することで、判定基準に合致しているケースも見受けられます。看護と事務で情報を共有し、入院中の患者および新規入院時に判定基準を照らし合わせ、算定漏れが無いような仕組みを構築することをお勧めいたします。

