介護施設リーダー

10月17日の社会保障審議会では、介護人材の確保や介護現場の生産性の向上を目指していくテーマについて議論がなされました。中でも「介護福祉士をリーダーとして育成していく」方針が重要な論点として挙がりました。介護リーダーの給与を引き上げていくための評価指針など具体的な内容が話し合われ、「介護士としての能力」「指導力」「業務マネジメント能力」「多職種協働における役割の遂行能力」など、チームをまとめ、より質の高いケアを利用者に提供するための資質が、今後さらに求められていくことが改めて議論されました。これまで「資格社会」と表現され、より上位の資格を取得していくことが自分自身の給与を上げていくための方法の一つとして認識されていましたが、今後はまた別の視点からキャリアアップを意識する流れが出来てきたわけです。
 

近年社会人のリスキリング(学び直し)がよくメディアで取り上げられています。業務上求められる技能を学び、身につけることを指します。「指導力」はリーダーにとっては必要不可欠な技能ですが、資格取得のための受験勉強のように記憶して身につけるものではありません。しかし、例えば「コーチング」という技術をリスキリングで身につけることで、指導力を向上させ、相乗効果で「業務マネジメント能力」や「多職種協働における役割の遂行能力」をアップさせることも可能にすることができます。
 

「現場の中の経験から会得していく技能」「資格勉強を通じて習得する知識」、それらをさらに昇華させ、提供していくケアをさらに質の高いものにしていくためにも、求められる技術を効果的に学び、実行していくことが求められます。その結果給与も引き上げられていく、という流れを作っていかなくてはなりません。

この記事を書いたパートナー

一般社団法人 アジア地域社会研究所 原田 和将

介護現場での管理者としての経験を活かした職員研修、コーチングを中心に活動。コーチングはITベンチャーなど多岐にわたる業態で展開。国立大学での「AIを活用した介護職員の行動分析」の実験管理も行っており、様々な情報を元にした多角的な支援を行う。


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