介護人材に求められる機能

 11月11日は介護の日でした。各自治体で介護に関するイベントや介護の無料相談会など開催されていたかと思います。介護の日だったからということではありませんが、改めて、介護人材に求められる機能として、介護福祉士に必要な資質について考えてみようと思います。

 介護福祉の専門職である介護福祉士には、現場のケアの提供者の中で中核的な役割を果たすことが求められるとともに、認知症高齢者の増加や高齢単身世帯・高齢夫婦のみの世帯の増加、世帯構成の変化、社会経済状況の変化、障害者の社会参加や地域移行の推進による地域で暮らす障害者の増加などに伴う生活支援も含めた介護ニーズの複雑化・多様化・高度化に対応できる必要がある。

 また、介護福祉士が、日常生活を営むのに支障がある方に対する介護の提供や、本人及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者であることを踏まえると、本人の尊厳ある自立した日常生活の支援に向けて、本人のエンパワメントを意識した支援や、家族の介護と仕事の両立の視点も踏まえた家族の介護負担の軽減に資する助言を行うことが必要である。

 さらに、介護予防の観点から、対象者の状態を維持・改善していくような支援も介護福祉士の役割である、とされています。

【H29.10.4社会保障審議会福祉部会資料「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」より抜粋】

 現状、介護職の業務状況は、介護福祉士とそれ以外の職員と明確に業務分担されていないことがほとんどです。今回、介護助手等普及推進員の制度もでき、介護助手ということも考えると、業務の切り分けを行って、機能分化させていくことが、各人材の期待される役割を担っていけるように思います。制度も変わって、求められる介護福祉士像も変わってきているので、業務も変えていく必要があると考えられます。

【H29.10.4社会保障審議会福祉部会資料「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」より】
【H29.10.4社会保障審議会福祉部会資料「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」より】