介護医療院レポート1
それいゆ編集部です!
話題の介護医療院を取材しました。「それいゆ」本編に先立ちレポートします!
介護医療院「かがやき」
福井県鯖江市。医療法人寿人会グループに属する介護医療院です。母体は木村病院。病院と「かがやき」との距離は車で3分ほどでした。平成30年の開設以来、ほぼ満床で推移しています。
医療法人寿人会介護医療院かがやき(80床)情報
〒916-0025 福井県鯖江市旭町4丁目9-10
TEL:0778-51-2755 https://www.jujinkai.or.jp/kagayaki/

- 主治医の診察に基づき看護・介護・リハを一体的に提供。
- 1病棟40床の2病棟体制で運営。
- Ⅱ型介護医療院サービス費(Ⅰ)を算定
- 医師1.35名、看護・介護部17.65名、リハビリ4名、事務1名他職員含む計57名。
前身は203床の病院
「かがやき」は元々病院でした。昭和58年に開業した旭ヶ丘病院が始まりです。その後、鯖江リハビリ病院に名称改称&機能変更、さらに介護療養型老人保健施設を経て、平成30年に介護医療院に転換したというストーリーがあります。
昭和26年から平成30年までの長い歴史の中、こちらの建物は、一時最大で203床まで増床しています。それが介護医療院になるにあたり、80床にダウンサイジング。小規模多機能やデイケア、グループホームなども同一施設内にありますが、それでも空間は広々。みなさん、のびのびと暮らしておられます。
もっとも気になる介護医療院のハード面

介護医療院の概念があまりに新しすぎて、ハード面にも「介護医療院らしさ」があるはず…と考えていませんか。実は、それいゆ編集部は、そんな風に考えていました。
- ナーシングホームのようなところかな?
- サービス付き高齢者住宅のようなところなのかしら?
- 転換といっても、介護医療院らしい建物になっているはず?
- 改装しているのかな?
などなど、そんな疑問を持って見学に参りました。
けれど、こちらの介護医療院は、そういう想像を(良い意味で)裏切ってくれました。
介護医療院「かがやき」は、どこからどう見ても病院か施設にしか見えません。「住まいと言われてもピンとこない」というのが正直な印象です。けれどそれだけに、「あ、これでいいのだ!」とも安心しました。
見た目は病院。ですが、介護医療院「かがやき」は住まいです。
そのため病院にないものがたくさんありました。たとえば、お祈りをしたい人用のお部屋。ダウンサイジングして広々としたスペースを活用して、一部屋丸ごとお祈りのための部屋になさっていました。
\手作りの仏壇もありました/

あまりにインパクトがありましたので、事務主任の西尾さんに聞いてみました。

仏壇は大事だと思うんですけど、手作り感がすごくないですか…?

もともと大きく立派な仏壇もあったんですけど、立派過ぎて宗派の違いが明らかで…。その宗派に当てはまらない方たちから、クレームが起きてしまったんです。

宗教戦争ですか!

…。まあそうですね。それで その仏壇は、魂抜きをして処分したのですが、今度は、「何もないと寂しいね」ということになり…。

ちょっと大変ですね。仏壇設置って施設基準でしたっけ?

違いますけど、皆さんの希望には沿いたいですよね。 仏さまに報告するのを習慣にしている方も多いですし。で、このような形になりました。皆さん、決まった時間に手を合わせておられますよ。
このほかに、「看取りの部屋」もありました。こちらは、家族も一緒に過ごせる広さとソファーベッドもありました。
大切なことはソフトの充実
実際に見学してみて、生活をする場所に必要なもの、そうでないものを考えさせられました。
介護医療院「かがやき」は、ハード面については、あるものを工夫して使われていましたが、清潔に関することや幸福感に結びつくものはコストも知恵も惜しまずという印象でした。こちらは次回ご紹介します。
みなさんの笑顔とサポート力が素晴らしい
レクリエーション担当の方は、なんとか楽しんでもらいたいと元気一杯でしたし、看護職は、ケアのなんたるかを学ぶために、介護職の研修に積極的に参加されたりしていました。そのせいでしょうか。平均介護度4という利用者層ですが、明るく活気がありました。
幸せの意味を考える見学になりました
豪邸に暮らしていても、家庭内が寂しかったら幸せとは言えませんよね。一方、部屋が手狭だったり、多少古くても、清潔で、支えてくれる人と支えられる人の間に絆や笑顔があれば…。生活において大切なことは、ソフト面(心理面)の充実なんだろうなあ…。そんなことを考えさせられる見学になりました。
つづく😀